カテゴリー
アーカイブ
最近のエントリー

クリニック通信

ここでは、医院内の出来事やセミナー体験記等を更新して参ります。



第4回日本顕微鏡歯科学会学術大会

ぽつぽつと雨が降り続くうっとおしい天気ですね。
桜が終わるともう梅雨がやってきたような感じです。

さてさて、今日は第4回日本顕微鏡歯科学会学術大会に参加してきました。
以前ブログにも書きましたが、マイクロスコープを使用した治療は以前からスゴく興味のある分野です。
たまたま今年の学会は、南昌宏先生が大会長を務められ、大阪での開催です。
近くであると楽ですねー。阪急で梅田まで、あっという間に到着です。

今回の目玉は Dr. Dennis Shanelec(MTI主宰 カリフォルニア州開業)の「インプラント治療のリスクマネージメントとトラブルシューティングへのマイクロの応用」と Dr. Assad Mora(AMED会長 カリフォルニア州開業)の「古い概念を捨て去り、新しい診療体制を築こう:マイクロスコープによる拡大から」という2つの特別講演でした。
両先生ともマイクロスコープにおける世界的権威であり、圧巻の症例でしたが、Dr.Moraの講演は大変ユニークでした。

会場に入る際、係の方から、よく3Dシアターとかでかけるサングラスみたいなものを渡され、何に使うのかなー、と気になっていたのですが、びっくりしたことにDr.Moraはここ10年くらいずっとこれをかけて診療をしているとのこと!講演では参加者全員がDr.Moraが日頃見ているのと同じ3D映像を実際に見せてもらうことができました。
マイクロスコープはいわゆる顕微鏡ですから、学生時代の化学の時間にしたように、双眼の顕微鏡を覗きながら歯の治療をするというもの。そうすると、歯の治療をするとなるとあっちから見たり、こっちから見たりしなければなりません。そのため術者は体をこっちに曲げて、首をこっちに曲げてと、無理な体勢を強いられます。これがスゴく疲れるんです。
そこで、Dr.Moraの考案したのが「Moraインターフェイス」、顕微鏡の視点を変更しても接眼部の位置はそのまま。これで術者は一定の姿勢で治療をすることができます。
ここまでは予備知識として持ってはいましたが、現在ではなんと顕微鏡はやはり使用するのですが、顕微鏡を覗き込むことはなくなっているということでした!
Dr.Moraは患者さんのお口の中を顕微鏡で大きなスクリーンに映し出し、3Dグラスをかけて、その映像を立体的に見ながら、要は患者さんのお口の中を直視することなく、スクリーンを見ながら治療をしているとのこと。
小さな歯を肉眼で見るのに比べて、数百倍の大きさで見ながら治療をしているのです。
これはスゴい。肉眼では得られていない情報が実際にはたくさんあることでしょう。
そういうグレーゾーンをクリアにしたいという気持ちがずっとあります。
欲しーなー、マイクロスコープ!!

micro.jpg

シェア
PageTOP